ガストの「ネコ型配膳ロボ」手がける中国発企業が「清掃」に参入、汚水も“秒で処理”効率は人の3倍

ガストなどすかいらーくグループの飲食店で、すっかり馴染みの光景となった「ネコ型配膳ロボット」。

その開発を手がける中国発スタートアップが、今度は「清掃」にも参入する。

参考記事:すかいらーく「ネコ型配膳ロボ」3000台導入を成功させた「特命チーム」に迫る

日本の清掃ロボ市場は1.1兆円

Pudu

ネコ型配膳ロボに続く清掃ロボの「CC1」。表情が可愛らしいと好評だという。

撮影:竹下郁子

ネコ型配膳ロボット「BellaBot(ベラボット)」で知られるPudu Roboticsは、27日に会見を開き、商業用の清掃ロボットを日本で展開すると公表した。

ディスプレイ画面で大きな目がパチパチと瞬きする「CC1」は、掃く、床洗浄、吸引、乾拭きの4つの機能を備えている。

実演では床にこぼれたコーヒーを一瞬できれいに拭き取った。汚れや汚水を一度の吸引で除去し、洗った瞬間に乾燥させるという。

物や人などの障害物にどの角度から当たってもすぐに離れる安全性、そして、電力が低下してもその場所を記憶し、充電後に再び同じ場所から再開する賢さを持つ。

「我々は『配膳・配送』と『清掃』の2つのロボットを手がけているが、それぞれの市場はグローバルで1000億ドルほど。その中でも、日本はロボットの受け入れ度が高い。レストランの配膳やホテルの受付など、ロボットによるサービスがすでに日常生活に溶け込んでいる。加えて、労働力不足も深刻だ。日本における清掃ロボットの市場ポテンシャルは1.1兆円だと見ている。

これらがPuduが日本市場に参入する背景だ」

ホテルで導入「24年までに3000台目指す」

Pudu

Pudu Roboticsの張涛CEO。

撮影:竹下郁子

そう語ったのは、Pudu Roboticsの張涛CEOだ。Pudu Roboticsは2016年に中国で創業し、現在も本社を深センに置く。2021年には日本法人も設立した。

60以上の国と地域でビジネスを展開し、世界で6万台超、日本で7500台超のロボットを販売する「業界のリーダー的存在」(張涛CEO)だという。

清掃ロボットの日本での目標は「2024年までに3000台導入」だ。すでに千葉県などでホテルを運営するホテル三日月グループで利用されているという。

同社は、前述のCC1は人に比べ3倍の作業頻度を実現すると見ており、サービス業界の人手不足の解消に一役買いたい考えだ。

ただ配膳とは異なり、掃除は清掃会社に委託しているケースが多く、契約や仕様の見直しなど、現場で丁寧なコミュニケーションを取ることが必要だという。

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