ビデオカメラを大きく分けますと、ハンディカメラ、アクションカメラ、デジタル一眼カメラの3種類となります。これら3種類から、被写体と撮影環境を考慮して選ぶ必要があります。
たとえば、動く被写体を撮影したい場合やズーム機能を重視する場合は、ハンディカメラ。また、防水、防塵を重視したい場合は、アクションカメラとなりますが、静止画の撮影も必要な場合は、デジタル一眼カメラも候補に入れる必要があります。
さらにビデオカメラを選ぶときは、撮影可能な時間や本体重量、その他のオプション機能なども考慮する必要があるでしょう。
今回は家電ライターとしてご活躍中の秋葉けんたさんにご協力いただき、ビデオカメラの種類や選び方、さらにはおすすめ商品をご紹介します。最新の機能などについてもご紹介していますので、ぜひご購入の参考にしてみてください。
なお、表示価格は執筆現在のものです。変更の可能性がありますので、販売ページをご確認ください。
■監修者
秋葉けんたさん:編集プロダクションマイカに所属。雑誌や専門誌のライターとして活躍。 家電やIT全般の執筆を得意とし、書籍、新聞、業界誌やWebコンテンツ、オウンドメディアなど多方面にコンテンツを提供。
■目次
ビデオカメラの選び方
種類
本体サイズと重さを重視
ビデオカメラは、撮影時間と被写体を考慮して選ぶと良いです。基本的に重量400g以下を軽量モデルと呼びます。 子どもの運動会など動く被写体を追いかける場合は、軽量モデルを選ぶと良いでしょう。ただし、高画質・高性能モデルほど重くなる傾向にあります。もし、片手で手軽に扱いたい場合は、重量400g以下を規準にして、次に画質や手振れ補正など優先したい機能を決めながら選ぶと良いでしょう。
画質
現在のビデオカメラの画質は、4KとフルHDが主流です。より美しい画質で保存したい場合や、すでに家に4Kテレビがある場合は、ビデオカメラも4K対応がおすすめです。
ズーム倍率
運動会や文化祭、イベントなどで離れた場所から撮影したい場合は、ズーム倍率のチェックが必須です。両方を搭載し、掛け合わせることでより高い倍率となります。
手ブレ補正機能
防水・防塵機能
ビデオカメラは精密機器であるため、外での利用を想定している場合は、防水・防塵機能搭載タイプをおすすめします。
特に運動会やスポーツ、アウトドアシーンで撮影する場合には必須の機能といえるでしょう。モデルによって、本体が防水対応のものや、専用ケースをつけるタイプがあるため、購入前に要確認です。
メモリとバッテリー
撮影した動画を保存する場所は、内蔵メモリとメモリーカードの2種類があります。中には内蔵メモリを搭載していない機種もあるため注意が必要です。
SDカードは、厳密には容量の大きさにより3種類に分かれています。
併せて確認しておきたいのが、転送速度です。フルHD動画を撮影する場合、最低スピード(スピードクラス)がCLASS 10以上あれば、正常に撮影した動画が保存され、パソコンに保存する際の時間も短くなります。製品情報やパッケージに記載された「CLSAA⑩」「スピードクラス10」などを規準に選ぶことをおすすめします。
また、連続撮影時間と実撮影時間の言葉の違いも理解しておきましょう。
・連続撮影時間
録画以外の操作を全く行わず、被写体にも動きがない場合の電池寿命です。
・実撮影時間
電源のON/OFFのほか、ズーム、被写体の動き、外気温や環境による影響も含めた実際の撮影環境を想定した時間です。一般的には連続撮影時間の半分です。
タッチパネル操作
タッチパネル操作が可能なモデルであれば、操作がさらに簡単になリます。中にはスマホと接続させることで、スマホ画面をタッチパネルとして使えるモデルもあります。
Wi-Fi対応
Wi-Fi対応機種の場合、その場でスマホに転送したり、パソコンにワイヤレスで保存したりと、利便性が高まります。モデルによっては、カメラ同士でWi-Fi接続し、同時に撮影を開始するなどの使い方も可能です。
HDMI端子
現在、マルチメディアインターフェイスとしてビデオカメラやパソコン、テレビなど、さまざまなアイテムに搭載されている端子です。HDMI端子搭載ビデオカメラの場合、テレビに接続し、映像再生が可能です。
アクセサリー
子供の運動会、卒業式・入学式、花火撮影などでは三脚なども購入しておきましょう。
人気メーカーとその特徴
ソニー
テレビや音響機器をはじめとするAV機器を扱う日本メーカー。ハンディカムシリーズには、手ブレを最小限に抑えた「空間光学手ブレ補正」を搭載しています。動きのある被写体を撮影する方におすすめです。
パナソニック
映像機器、生活・美容家電などバリエーション豊かな製品を扱う総合家電メーカー。ワイプ撮影機能搭載のビデオカメラも豊富です。
JVC
防水・防塵・防寒・耐衝撃などの機能を搭載したモデルが豊富です。さまざまな撮影シチュエーションにも対応可能。バッテリーも大容量タイプが多いです。
GOPRO
コンパクトな本体サイズと画質の高さが特徴。一般的なビデオカメラと比べ、撮影シーンの幅が大いに広がるため、臨場感溢れる映像も撮りやすいです。
おすすめのビデオカメラ10選
初購入におすすめ|コンパクトさ、操作性や価格を重視
●DJI OSMO POCKET 2
ポケットに入れて持ち運べるほどの小型サイズながら、4K対応&手ブレ補正機能あり。電子制御された3軸手持ちジンバルの力で、より美しい動画撮影が可能に。1秒で写真、動画撮影がスタートできるため、撮りたいチャンスを逃しません。
●パナソニック HC-WZ590M
REC/PAUSEアイコンを画面に大きく表示する誤操作防止機能や、望遠ズーム時に起こりやすい手ブレをしっかり低減できる「手振れロック」機能で、初心者にありがちな撮影ミスを軽減してくれます。サブカメラやスマホ撮影映像のWi-Fi送信で、ワイプ撮りもOKです。必要な機能がしっかり入ったコスパの高いビデオカメラ。
初購入におすすめ��画質にこだわりたい人
●パナソニック HC-VX1M
4K30pの高画質、高音質を実現。4Kで広角撮影した後から、不要な部分を切り取り映像編集ができるため、フレームアウトなどの心配もなくなります。あとからズーム、あとからクローズアップなど編集機能が豊富なため、まるでプロが撮影したような動画が可能です。お子さんにとっても良い思い出になること間違いなし。
また、動画撮影中にスマホ撮影画面を表示させ、同時に記録する機能も搭載されています。ワイヤレスワイプ撮りで、さまざまなシーンを残すことも可能です。
初購入におすすめ|手ブレ補正にこだわりたい人
●パナソニック HC-V360MS
光学で50倍、iAでは90倍の高倍率ズームでの撮影が可能なビデオカメラです。遠くにいる家族も美しく撮影できます。本体が軽量なため、旅行先での持ち歩きもラクラク。強力な傾き補正機能があるため、撮影に慣れていない人や、話しながらの撮影も安心です。
用途・シーン別のおすすめビデオカメラ|子どもの運動会など
●ソニー FDR-AX45
「空間光学手ブレ補正」と「4K高画質センサー」が搭載されています。運動会やスポーツイベントアクティブな使い方にも向いています。子どもと一緒に動きながら撮影してもブレない映像が撮れる点は大きなメリット。広角で広い室内もしっかり撮れる点や、防塵への配慮構造となっている点も大きな特徴です。
●ソニー HDR-CX680
ズーム+オートフォーカス機能搭載で、運動会や発表会の撮影もブレずに安心です。最大広角26.8mmのレンズ搭載で、室内での発表会など、被写体との距離が十分に取れない場合も安心して撮影できます。
「顔」「シーン」「揺れ」「屋内・屋外」「風ノイズ」の5つの要素をカメラが自動判定し、180タイプのなかから最も適切な方法で設定。ビデオカメラ初挑戦の方や設定が不安な方も、美しい画像が撮影できます。
用途・シーン別のおすすめビデオカメラ|アウトドア
●GoPro GoPro HERO8 BLACK
なんといっても特徴は、アクティビティな撮影に優れている点。レンズは、狭角、歪みのないリニア、広角、SuperView の 4 種類。自由な画角を選べるほか、耐久性・防水性(水深10mまで完全防水)も他のビデオカメラとは桁違いです。
●JVCケンウッド GZ-RY980
防水・防塵・耐衝撃・耐低温と保護性能を重視したビデオカメラ。もちろん画質は4K対応です。アウトドアで心配になるのがバッテリー切れですが、その点も安心してください。4Kモードで約4.5時間、フルHD(60i)モードで約5.5時間の連続撮影が可能な長時間対応の内蔵バッテリーを搭載しています。防水+マイナス10度でも使える耐低温なので、海や山、川などアウトドアのシーンで大活躍するアイテムといえるでしょう。
●GoPro HERO7 Black
水深10mまでの防水性能、落下などに耐えうる耐久性は、アウトドアでの使用に大活躍です。「GoPro 写真」や「GoPro 電源オン」など 16 種類のコマンドで、ハンズフリー操作が可能。アプリを使えば、SNSへのライブストリーミングも簡単に行えます。今伝えたい感動をすぐにシェアすることができるカメラ。
●ソニー HDR-AS300
本体重量は驚きの109g!スリムコンパクトな形状は風圧を受けにくく、自転車や頭部への搭載にもおすすめです。ハンズフリーで撮影できるため、アクティブなシーンでも大活躍してくれます。IPX4相当の防滴ボディ、防塵性・耐衝撃性・耐低温性が確保されているのも魅力的なポイントです。
まとめ
ビデオカメラを選ぶときは、撮影目的を中心に、本体サイズ、搭載機能などがポイントとなります。子どもの運動会や大切な人との旅行、日々の記録などを残すのに最適なビデオカメラ。今回の記事を参考に、ぜひ自分に合うビデオカメラを見つけてください。
Image: Shutterstock