日々是好日~日常の出来事と時事ネタ~

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重松清の『かぞえきれない星の、その次の星』:孤独と希望を描く珠玉の短編集

かぞえきれない星の、その次の星 (角川文庫)

重松清の短編集『かぞえきれない星の、その次の星』は、2021年に出版され、読者の心を温かく包み込む11の短編が収められています。この本は、孤独や希望をテーマに、現実にはありえない物語を通じて、読者に深い感動を与えます。

特に印象的だったのは、「こいのぼりのナイショの仕事」という短編です。この物語では、感染症の影響で休校になった春に、子どもたちのためにこいのぼりが企む秘密の計画が描かれています。こいのぼりが子どもたちに笑顔を届けるために奮闘する姿は、読者に希望と勇気を与えてくれます。

また、「天の川の両岸」では、父と娘が画面越しに会話する様子が描かれています。遠く離れていても、心はつながっているというメッセージが込められており、現代のコミュニケーションのあり方について考えさせられます。

重松清の作品は、どれも人間の心の奥深くに触れるものばかりです。『かぞえきれない星の、その次の星』も例外ではなく、読者にとって大切な一冊となることでしょう。この短編集を通じて、孤独や希望という普遍的なテーマに対する新たな視点を得ることができました。

この本を読んで感じたことは、どんなに困難な状況でも、希望を持ち続けることの大切さです。重松清の描くキャラクターたちは、どれも現実的でありながらも、どこか夢のような存在感を持っています。彼らの物語を通じて、私たちもまた、自分自身の人生において希望を見つけることができるのではないでしょうか。

『かぞえきれない星の、その次の星』は、心温まる物語が詰まった一冊です。ぜひ、多くの人に読んでいただきたいと思います。