macOS 15 SequoiaではmacOSでサポートされていないファイルシステムをユーザー空間で利用可能にする「FSKit」フレームワークが導入予定。

macOS 15 Sequoia

2024.07.07

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　macOS 15 SequoiaではmacOSでサポートされていないファイルシステムを利用可能にする機能拡張を開発可能な「FSKit」フレームワークが導入されるそうです。詳細は以下から。

　Appleは2023年のWWDC23でmacOS 14 Sonomaを発表した後、macOS 14のBeta版でMicrosoftが開発したファイルシステム「MSDOS(FAT)」と「exFAT」フォーマットのmacOSでの実装を変更すると発表し、現在最新のmacOS 14でも利用されていますが、

File System
New Features
The implementations of the exfat and msdos file systems on macOS have changed; these file systems are now provided by services running in user-space instead of by kernel extensions.

macOS Sonoma 14 Beta 3 Release Notes – Apple Developer

Appleは今年(2024年秋)にリリース予定のmacOS 15 Sequoiaで、開発者が新しいファイルシステムをユーザー空間で実装し、macOSのファイルサポートを拡張できる「FSKit」フレームワークを導入するそうで、現在Beta版のmacOS 15でテストが行われています。

With FSKit, you can extend macOS by enabling access to new types of file systems. You do this by developing an FSKit module (FSModule), which you deliver as an app extension that runs in user space, and is compatible with Mac App Store distribution.

FSKit – Apple Developer Documentation

FSKit

　Appleが開発者向けに公開したドキュメントやAppleでCoreOS/HardwareのDeveloper Technical Support Engineerを務めるKevin Elliottさんによると、FSKitはAppleがmacOSやiPadOSにサードパーティ・ドライバを提供できるように開発している「DriverKit」と同じく、既存のカーネル拡張とは異なり重大なインシデントが発生してもシステムを巻き込まないユーザー空間で動作するフレームワークで、

WWDC19のSystem Extensions and DriverKitより

現在公開されているドキュメントは少ないですが、ボリュームやリソース、コンテナをサポートし、FSKitフレームワークを利用して開発したアプリはMac App Storeでの配布やDisk Arbitration、NetFS、mountコマンドとの連係も可能なため、macFUSEに代わりmacOSではデフォルトでサポートされていないファイルシステム(NTFSの書き込みなど)をサポートするアプリがMac App Storeで公開されるかもしれませんが、

Users with connected MSDOS volumes might receive an intermittent error on system startup saying the internal MSDOS partition cannot be repaired and needs to be reformatted. (130011123)
Workaround: Rebooting might resolve the issue. Do not attempt to reformat the volume.

External disks not being recognized in Sequoia : r/MacOSBeta – Reddit

RedditやmacOS 15 Betaのリリースノートによると、FSKitはmacOS 15 Betaでテストが継続されており、最新のBeta 2ではMSDOS(FAT32)ボリュームを接続するとストレージがマウントされず、再フォーマットを求めてくる既知の不具合があるそうなので、Betaユーザーの方は注意してください。