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ユキヒョウのすみか、ヒマラヤをクリーンアップ!


環境月間である6月、私たちがユキヒョウ保全プロジェクトを支援している西ヒマラヤ・ラダックで、クリーンアップイベントが開催されました。

トキハシゲリ(Ibidorhyncha struthersii)は、名前のとおり朱鷺色の美しい嘴をもつケリの一種です。イベント開催地は、標高3,000mを超えるインダス川に沿った湿地で、この鳥のラダック唯一の生息地です。

トキハシゲリ(Ibidorhyncha struthersii)は、名前のとおり朱鷺色の美しい嘴をもつケリの一種です。イベント開催地は、標高3,000mを超えるインダス川に沿った湿地で、この鳥のラダック唯一の生息地です。

WWFインドのフィールドチームと地元のNPOが、ボランティアの協力を得て、野生生物の生息地であるこの場所に捨てられているごみを拾い、集めて分別を行いました。分別を行なうのは、どういった種類のごみや、どのブランドのものが多いのかを明らかにし、対策を検討するためです。

イベントの様子
© WWF India

イベントの様子

過去、東ヒマラヤで同様のイベントを行なった際には、あるインスタント麺の包装が非常にたくさん回収されました。それがきっかけで、その食品製造会社が、ごみ問題の対応に乗り出すことになりました。

今回のイベントでは、棄てられたペットボトルが大量に回収されました。今後、地方自治体を通じて、製造元に削減と対策を求めて行く予定です。

プラスチックごみが海洋生物に与える影響は、広く知られるようになってきましたが、これは陸にすむ野生動物にとっても深刻な「公害」です。

インドの隣国スリランカでは、ゾウなどの野生生物が誤食で命を落とすのを防ぐため、使い捨てプラスチックの製造・販売が禁止されました。

アジアゾウ(Elephas maximus)の親子。スリランカでは、神聖な動物とされています。

アジアゾウ(Elephas maximus)の親子。スリランカでは、神聖な動物とされています。

WWFのユキヒョウ保全プロジェクトでは、地元の観光業に携わる人々に向けキャパシティ・ビルディングを行なっています。廃棄物の適正管理もそのひとつ。野生生物と地元住民の双方にとってプラスになる、真のエコツーリズムのモデルづくりを目指します。

ラダックのユキヒョウ(Panthera uncia)
© naturepl.com / Sandesh Kadur / WWF

ラダックのユキヒョウ(Panthera uncia)

私たちが以前訪れた、標高4,000m近いユキヒョウの生息地でも、プラスチックごみが見つかりました。このごみを無くしていくには、この地域で暮らす人々の理解と行動が欠かせません。
© J. Mima / WWFジャパン

私たちが以前訪れた、標高4,000m近いユキヒョウの生息地でも、プラスチックごみが見つかりました。このごみを無くしていくには、この地域で暮らす人々の理解と行動が欠かせません。

私たち人間の便利さの影で他の生きものの命と健康が脅かされることのいないよう、日々の生活を見直さねばと思います(野生生物グループ・若尾)

【寄付のお願い】ユキヒョウの未来のために|野生動物アドプト制度 ユキヒョウ・スポンサーズ

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自然保護室(野生生物)、TRAFFIC
若尾 慶子

修士(筑波大学大学院・環境科学)
一級小型船舶操縦免許、知的財産管理技能士2級、高圧ガス販売主任者、登録販売者。
医療機器商社、海外青年協力隊を経て2014年入局。
TRAFFICでペット取引される両生類・爬虫類の調査や政策提言を実施。淡水プロジェクトのコミュニケーション、助成金担当を行い、2021年より野生生物グループ及びTRAFFICでペットプロジェクトを担当。
「南西諸島固有の両生類・爬虫類のペット取引(TRAFFIC、2018)」「SDGsと環境教育(学文社、2017)」

子供の頃から生き物に興味があり、大人になってからは動物園でドーセントのボランティアをしていました。生き物に関わる仕事を本業にしたいと医療機器業界からWWFへ転身!ヒトと自然が調和できる世界を本気で目指す賛同者を増やしたいと願う酒&猫好きです。今、もっとも気がかりな動物はオガサワラカワラヒワ。

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WWFは100カ国以上で活動している
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