FASHION / TREND & STORY

春夏モードにアートで新風を!【春夏トレンド vol.16】

名作絵画をそのままドレスに落とし込んだ大胆な発想やアートに着想を得たルックなど、芸術的な装いが今季のランウェイを席巻した。モードとアートを融合した、息を呑む美しさのドレスやアイテムに酔いしれて。
ALEXANDER McQUEEN ピンクの花々で足もとまでロマンティックに。

華やかに咲き誇る花々がそのままドレスになったような、ロマンティックな装いはアレキサンダー マックイーン(ALEXANDER McQUEEN)から。花びらに見立てたハンドカットのオーガンジーを一枚一枚、繊細にあしらうことで春らしい躍動感を演出。さらに、まるで彫刻のように美しいフラワーヒールで、足もとまでたっぷりと可憐なムードを漂わせて。

MOSCHINO アヴァンギャルトな発想であの名作を纏う!? 

キュビズム絵画から彫刻まで、ピカソの名作に魅了されたコレクションを展開したモスキーノ(MOSCHINO)。中でも驚きのインパクトを放っていたのは、ゴールドの額縁ごと纏ってランウェイに登場したルックだ。ヌードペインティングとモデルのシルエットが重なるように仕立てられ、まるで絵画から飛び出したかのようなプレイフルなムードを演出した。

NOIR KEI NINOMIYA 純真無垢な探究心をモードで表現。

「ビギニング」をテーマに掲げ、初心でクリエーションに励んだというノワール・ケイ ニノミヤ(NOIR KEI NINOMIYA)は、ホワイトを基調とした幻想的なコレクションを発表した。ふんわりとしたレースやフリルを何層にも重ねたボリューミィなドレスからは、クリア素材のピンが飛び出し、近未来的な美しさを実現。さらに、フラワーアーティストの東信が手がけたヘッドピースで、“着るアート”のさらなる可能性を探求した。

CRISTOPHER KANE  鮮やかな色彩に秘めた、エコな想い。

クリストファー・ケイン(CHRISTOPHER KANE)からは、鮮やかな色使いと大胆なカットアウトがポップなルックがお目見え。ヒップを強調する大ぶりのフリルをあしらい、地球とリーフをプリントしたオレンジのミニドレスは、「エコ セクシュアル」と名付けられたコレクションを体現している。アールヌーヴォーにインスパイアされたグラディエーターサンダルと合わせて、センシュアルで力強いモダンな女性像を打ち出して。

RICHARD QUINN 映画のワンシーンのように幻想的なムードを醸し出して。

咲き乱れる草花とロココ調の家具を背景にしたリチャード クイン(RICHARD QUINN)のフィナーレ。同ブランド初のブライダルウェアはフェザーやレース、そしてクリスタルをふんだんに使用して、煌びやかでドリーミィな仕上がりに。ユニークなヘッドピーズやギャッツビーのようなフラッパーシルエットまで、時代を超えたドラマティックな装いが完成した。

【あわせてチェックしたい 2020年春夏トレンド】
vol.1 キュートなアニマル、バタフライが春を呼ぶ。
vol.2 フェザー小物で軽やかにスウィング!
vol.3 たくましくもしなやかに。パワーショルダー最前線。
vol.4 見せるボディパーツ、どこにする?
vol.5 即戦力のある、カラーレザーを纏おう。
vol.6 隠すことで色香を! 逆説のレイヤード術。
vol.7 定番ジャケットに、シルエットで裏切りを。
vol.8 ハッピーな気分に誘う、ポルカドットの魔法。
vol.9 シンプルって楽しい。白のみで作るコーディネート。
vol.10 メリハリの効く進化系マーメイドシルエット。
vol.11 サマームードを運ぶギンガムチェック。
vol.12 アウター×見せるブラの新しい可能性。
vol.13 こんな時こそ色のパワーでポジティブに!
vol.14 ボリューミーなラッフルで、ドリーミーなひとときを。
vol.15 現代のシアトリカルドレスで夢溢れるファッションの世界に想いを馳せて。

Catwalk Photos: GoRunway.com Editor: Sakurako Suzuki