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ジョディ・ターナー=スミスが纏ったバーバリーの結晶。15万粒の光で魅せるカスタムドレス【メットガラ2024】

2024年のメットガラ(MET GALA)ブライトナオミ・キャンベルバリー・コーガンらをはじめとするセレブと並んで、バーバリー(BURBERRY)のゲストとして出席したジョディ・ターナー=スミス。15万粒ものフェイクパールが光り輝くカスタムデザインのドレスを纏った彼女が、ルックに込められた思い、そしてメットガラという無比なイベントについて語る。
Photo: Jamie McCarthy/Getty Images

2022年、自身初のメットガラで着用したグッチGUCCI)によるジャズ・エイジ調の肌見せクリスタルガウンであれ、昨年の「VOGUE WORLD」で纏ったヴィクター&ロルフVIKTOR & ROLF)のノーボトムルックであれ、ジョディ・ターナー=スミスは視線を集めるレッドカーペットファッションの着こなし方を熟知している。

そんな彼女が今年、2度目となるメットガラのルックとして選んだのが、バーバリーBURBERRY)がこの日のために手がけたフロアレングスのカスタムドレス。手刺繍されたシルクオーガンジーの花が一面に咲く、フェイクフェザーで縁取られたシースルーチュールの1枚の下に、15万粒ものフェイクパールが煌めくメッシュのアンダードレスを身に着けるレイヤードデザインだ。素材の繊細さと神々しい輝きは、二度と着用することができないほどもろい、歴史ある衣服たちを称えるコスチューム・インスティチュートの特別展『Sleeping Beauties: Reawakening Fashion(眠れる美への追憶──ファッションがふたたび目覚めるとき)』のテーマと完璧に呼応する。

儚さの裏にある強さ

Photo: Leonardo_VELOCE,Leonardo Veloce

「美しいイギリスの庭園を纏ったような気分にさせてくれます」とターナー=スミスはメット・ガラの前日の朝、2週間かけて作られたガウンについて興奮冷めやらぬ声で電話越しに語った。撮影の合間を縫って取材を受けてくれた彼女は、バーバリーのクリエイティブ・ディレクターであるダニエル・リーが就任以来、ブランドビジョンに取り入れているバラやワイルドフラワーをはじめとするイギリスの花々、そしてメットガラのドレスコードをインスパイアしたJ・G・バラードのSF短編小説『The Garden of Time(時間の庭)』に登場する“タイムフラワー(時の花)”について触れた。タイムフラワーは雌しべがクリスタルで、摘まれると中に閉じ込められた光を放出する。「花は摘むとすぐに枯れてしまう。ですから、これはすべての花に使える比喩表現だと思います。ドレスのディテールは花々の繊細さを表現していますけれど、パールのアンダードレスは鎧のようなものなんです。チュールとオーガンジーの儚さの裏にある強さを示しています」

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最終フィッティングの様子。

Photo: Leonardo_VELOCE,Leonardo Veloce

彼女のドレスにはまた、メットガラのレッドカーペットではもはや恒例となっているネイキッドドレスのテイストが見られる。カーダシアン&ジェンナー家、ハディッド姉妹、エミリー・ラタコウスキー、そしてターナー=スミス自身が顔となっているボディコンシャスなスタイルを着こなすためには、厳しいセルフケアルーティンが外せない。特にターナー=スミスのようにここ3週間、夜の撮影を立て続けにこなしていた場合はなおさらだ。「2日間ロスにいたんですけれど、まずいつもリンパドレナージュやってもらっているシャーリーのところに行きました」と笑うターナー=スミスは、ボディ磨きのためのピラティスと毎日のジンジャーショットも欠かさなかったという。

Photo: Leonardo_VELOCE,Leonardo Veloce

「メットガラの前は緊張の連続。ステージに上がる前みたいです」と彼女は続けた。試行を重ねた末に見つけた緊張をほぐす方法は、レッドカーペットに出る前に飲む一杯のクラセアスール・レポサド。「健康志向なんですけれど、テキーラは大好きなんです」と笑いながら話す。

一年で最も華やかな夜を誰と過ごすのを最も楽しみにしているかと尋ねると、彼女はダニエル・リーの名前を挙げた。「バーバリーのゲストとしてメットガラに出席するのは今回が初めてなんです。これ以上のコラボレーションの幕開けはありません」。また、今年の共同ホストのひとりで、USとUK版『VOGUE』の5月号の表紙を飾ったゼンデイヤの大ファンあるターナー=スミスは、彼女に会えることに心躍らせていた。「『チャレンジャーズ』を観てきたばかりで、もう夢中です!本人に面と向かって応援することが大好きで。ゼンデイヤはまさに今をときめく人。今を存分に生きていて、自分に来ている流れをものにし、時代を制しています」

Text: Laura Hawkins Adaptation: Anzu Kawano
From VOGUE.CO.UK

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