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Photographed by Kaoru Mochida

私たちの暮らしのなかに、少しずつ増えてきたスマート家電。スマートスピーカーから音声操作で音楽やラジオを流したり、日没の時間にルームライトが自動でつくように設定したり……そんなスマートホーム化を楽しんでいる人もいると思います。

ガジェットやスマートデバイスに囲まれることで生まれる豊かさは先進的なものだと思われがちですが、きっとそのうちに誰もが享受できるようになっていくはず。

今回お話をうかがったのは、アンカー・ジャパン株式会社のマーケティング本部長・吉野 優希さん。「Ankerといえばモバイルバッテリー」というイメージがありますが、実は「Eufy(ユーフィ)」というスマートホームブランドも展開しています

なぜ今Ankerグループが「スマートな生活」の応援に力を入れるのか。「Eufyブランド」に込められた想いを聞きました。

「Anker」は家の外、「Eufy」は家の中。イノベーションで暮らしにゆとりをつくる

――「Anker」のモバイルバッテリーには、いつも本当にお世話になっています。最近は街で「Soundcore(サウンドコア)」のイヤホンをつけている人を見かけることも増えましたね。

ありがとうございます。AnkerはモバイルバッテリーやUSB急速充電器で知られていますが、他にもオーディオブランドの「Soundcore(サウンドコア)」、スマートプロジェクターブランドの「Nebula(ネビュラ)」、スマートホームブランドの「Eufy(ユーフィ)」という4つのブランドを展開しています。

2022年はさらにそれらのブランドを進化させて、より多くのカテゴリーに進出していく予定です。



「Eufy」の製品群。ロボット掃除機以外にも様々なラインナップが揃う。

――今日は、そのなかの「Eufy(ユーフィ)」についてお話を聞かせてください。

「Eufy」は“イノベーションで生活にゆとりをもたらす”というコンセプトで、2016年に始動したブランドです。ロボット掃除機やハンディクリーナー、スティック掃除機から、見守りカメラやペットカメラなど、生活に関わる製品のラインナップを充実させてきました。

クリーンな空間、整った空間は、心や時間にゆとりをもたらしてくれます。身のまわりの空間を快適にして、そこで生まれた気持ちや時間の余裕のなかで、もっと自分らしく過ごしていただきたい。そんなことを目指したブランドになっています。

――「Anker」が家の外のこと、オフィスや仕事の環境をスマートにしてくれるのに対して、「Eufy」は家の中のことをスマートに、より快適にしてくれるブランドなんですね。

そうですね。ガジェットの魅力が発想の起点となっている「Anker」に対して、「Eufy」はおうちの中で活躍する家電ということで、ロゴも丸みを帯びていたり、ブランドカラーもリラックス感のあるグリーンやグレーだったり

女性のインサイトが購入の意思決定に入ってくることも意識して、少し柔らかいイメージを作っています。


ロボット掃除機=手の届きにくいモノ、というイメージを払拭したい

――いまロボット掃除機は大人気で、「Eufy」のモデルを検討している人も多いと思います。国内メーカーも含めてたくさんの企業がロボット掃除機を開発しているなかで、「Eufy」にはどんな強みがあるのでしょうか?

Ankerで培った充電やバッテリーの性能もそうですが、その他にも各ブランドのなかでシナジーを効かせて、しっかりと品質の高いものを出す。その前提のもと、手が届きやすい価格帯で提供できていることでしょうか。最新のテクノロジーを搭載しながら、コスパの良さを実現できるというのは強みですね。

Ankerグループが掲げるミッションとして、「Empowering Smarter Lives(ハードウェアの力で人々の生活を豊かにする)」があります。家の外から家の中へと、ミッションを実現できるカテゴリーを広げていこうとしたときに、最初に参入したいと考えたのが掃除機のジャンルでした。

今でこそ選択肢が増えてきましたが、当時(2016年)はロボット掃除機というと10万円前後のモノが多くて。ですが、私たちの強みであるD2Cモデルを採用すれば、品質の良いものをもっと手頃な価格で提供できると考えました。

――D2Cモデルが強み、とは?

家電を買う場所というと、オフラインでは量販店などが多いと思います。しかしAnkerグループは、設立当初からAmazonのプラットフォームで製品を販売することに注力し、プラットフォーム自体の成長とともにグループとしても成長してきました。

現在は日本国内で計15店舗の直営店もありますが、直営店舗でもオンラインプラットフォームでも仲介業者を介さずに直接お客様とコミュニケーションし、よりスピーディーに、手頃な価格で製品を提供しています。

――ラインナップを見てびっくりしたのですが、ロボット掃除機のエントリーモデルといえど18,990円(税込)という非常にリーズナブルな価格で販売されていますよね。製品の安定感と使いやすさはモバイルバッテリーでよくわかっているので、ロボット掃除機も手頃かつ安心感があるところがまた、素晴らしいなと思います。

ありがとうございます。これは数年前の調査結果ですが、ロボット掃除機を買わない理由として、1位は価格が高い。2位は自分の家に合うかわからない。3位はちゃんと掃除できるかわからない、というのが“三大買わない理由”だったんです。

ロボット掃除機はもっとハイエンドな製品もありますが、「ちょっと試してみたい」というお客様の受け皿になることは、私たちの会社の役目でもあると思っていて。家電レンタルサービスの「Rentio」さんにご協力いただき、月額1,000円以下、ハイエンドモデルでも数千円からトライアルできるサービスも行っています。

どんどん楽をして、“自分にしかできないこと”に時間を使ってほしい

――「Eufy」はお掃除関連のガジェットだけでなく、赤ちゃんむけの製品やペットカメラなど、“見守る”系の製品をラインナップされているところが面白いですね。

今年から4つのサブブランドができまして、ロボット掃除機・ハンディクリーナー・スティック掃除機などを扱う「Eufy Clean」ペットとのつながりをもっと高める「Eufy Pet」家族の安心と安全を見守る「Eufy Security」赤ちゃんのいる家庭に安心をもたらす「Eufy Baby」を展開することになりました。

こちらは2022年1月に販売を開始したペットカメラ「Eufy Dog Camera D605」です。自動追尾AIカメラを搭載していて、カメラで写せる範囲も非常に広いので、アプリを通していつでもペットの動く様子を見守ることができます。

楽しいのは「飛び出すおやつ機能」。アプリ操作でぽーんと投げる感じで製品からおやつを出してあげることができるんです。アプリでボタンを押しながら話すと本体から声が流れるので、遠隔でもリアルタイムで遊びのコミュニケーションができます。

また「Eufy Security」からは、今年の秋頃に紛失防止のためのカード型のスマートトラッカー「Eufy SmartTrack Card」と、タグ型スマートトラッカー「Eufy SmartTrack Link」を販売開始予定です。この4つに共通しているのは、テクノロジーの力で時間のゆとりや安心感をつくること。そこから生まれた時間で家族や友達と過ごしたり、自分の時間を充実させるというコンセプトです。

――素敵な世界観ですね! では最後に、今後「Eufyブランド」で叶えたいことを教えてください。

やっぱり今の時代、何かと忙しく過ごしていて、少しでも誰かに家事をお任せできるならそうしたい、という気持ちはみんなあると思います。でも「掃除は人の手でやらないときれいにならないんじゃないか」とか、「家事の手抜きと思われる」とか、自分でがんばらないと……と思われる方もいらっしゃるかと思います。

そんなこと全く気にせずに、どんどん便利な製品を取り入れることで楽をしていただいて、逆にあなたにしかできないことに時間を使ってほしい。私たちの製品が、少しでもそういう社会をつくるサポートになれば、という思いが根底にあります。

自分もそうなのですが、忙しくて心の余裕がないときに、ふと落ちている髪の毛が目に入ったりすると、掃除ができていない自分を責めてしまう。そこまで言語化しなくても、一瞬で「私ってだめだな……」って思ってしまうことがあると思うんです。

でもロボット掃除機があると、家の外からでもアプリ操作でお掃除ができて、帰ると部屋がすごくきれいになっている。それは本当に、ストレスがふっと軽くなるというか、「なんかいいな」と思える瞬間で。そんなやさしい時間や体験を「Eufy」でもっと広げていけたらいいですね。

Eufy(ユーフィ)公式サイト[アンカー・ジャパン]

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