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秋の味覚の代表・さんまの旬は8月下旬~10月下旬頃と言われる。特に脂がのっているのは9月、まさに今、脂ののったおいしいさんまが出回っている。

「おいしいさんまを、手軽においしく食べたい」。ただその想いで、フードスタイリストの私がさんまの塩焼きの焼き比べをしてみた。七輪は煙が出てマンションなどで使用しにくいため、手軽な魚焼きグリルとフライパンで検証する。

おいしいさんまの選び方4ポイント

1.口先と尾の先が黄色っぽい
2.目が澄んでいて充血していない
3.頭から背にかけて盛り上がっている
4.背中が青黒く、お腹が銀色に光っている

※胴の幅が太いものは、脂がのっている

下ごしらえの方法

STEP1.流水で洗う

このひと手間が、さんまをおいしく焼くのに大切。まずは食中毒を防ぐため、さんまは流水で洗い、しっかり水気を拭き取る。この時同時に、ウロコを取り除こう。さんまのウロコは少ないので、簡単に流水で取り除ける。

STEP2.塩を振る

さんまをおいしく焼く方法、塩の振り方

塩を振って置くと、浸透圧で余分な水分とともに生臭さが排出され、うまみも凝縮されておいしくなる。

さんまの塩焼きで重要なことは塩加減。ちょっと多めに振るのがポイントだ。目安は1尾につき両面で小さじ1/3。しっかり塩を振ることで、焼いた時に皮がパリパリに仕上がる。塩は焼く15分前に振るのがベスト!

20cm程度上から、さんま全体にまんべんなくふりかける。その後、手でなじませるように塩を軽く塗り込もう。

切り込みを入れるかどうか?

切り込みを入れる理由は3つ。

・火通りをよくする
・焼き上がりの見た目をよくする
・食べるときに、箸で皮も一緒に食べやすくする

ただ、さんまにかなり厚みがあり火が通りにくい場合は、入れた方が早く焼き上がるものの、焼いているうちに切れ目からうまみが逃げやすく、特にフライパンで焼くときはグズグズになりやすくなるので、私は切り込みを入れずに焼く。

さんまが小さめで切り込みを入れたい時は、包丁の先を使うと簡単。中央に斜めに一本入れたり、中央にバツ印で切り込みをいれたりすることが多いが、さんまの中央よりやや上の背側に横一文字で切り込みを入れると、うっかり内臓を切ってしまうことがなく簡単で、食べる時お箸でほぐしやすい。

魚焼きグリルでさんまを焼くコツ

魚焼きグリルでさんまを焼くコツ

STEP1.網に油を塗り予熱する

網に油をさっと塗ってから強火で2~3分空焼きすると、皮が網にくっつきにくくなる。

STEP2.さんまを焼くときは中火で

さんまを焼くときは中火で

焼く時間は8~9分。表面に焦げ目が付いたらOK。熱源が片側の場合は途中裏返して焼こう。

フライパンでさんまを焼くコツ

フライパンでさんまを焼くコツ

フライパンに1尾丸々のさんまが乗らない場合は、塩を振ったあと半分に切ろう。切り方は内臓を避け、さんまの中央を少し斜めに切るのがコツ。

STEP1.フライパン用ホイルシートを使う

さんまを焼くときはフライパン用ホイルシートを使う

プライパン用のホイルシートは、油なしでも魚がくっつかないのでとても便利。愛用しているのは「油なしでもくっつかない 魚焼きホイル」。

STEP2.中火〜弱火で片面7〜8分じっくり焼く

フライパンはグリルより火が通りにくく、表面だけ焦げやすいのでじっくり時間をかけて焼く。多少サンマの皮のパリパリ感はなくなるが、面倒な後片付けもなく、ホイルシートを捨てるだけ。圧倒的にラク!

皮をパリッとさせたい時やリベイクしたい時は、トースター��おすすめ。トースターは魚焼きグリル同様2~3分予熱し、アルミホイルを敷いた上にさんまをのせて2~3分ほど焼こう。

さんまがおいしく焼けたら、ごはんもおいしく炊こう
米炊き名人に聞きました、簡単にできる「土鍋でごはんを炊く方法」(白米編)

Photographed by Kanako Tamura

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