素晴らしい映画や音楽に出会うと、背筋がゾクゾクすることってありますよね。
世界的に有名なジャズ・ピアニスト、ビル・エヴァンス。彼の代表作の一つに「Waltz for Debby」というジャズのスタンダード・ナンバーにもなっている曲があります。ビル・エヴァンスが姪のデビーのために作ったものと言われています。
そして同じ曲ですが、タイトルとアレンジが違うヴォーカル・バージョンがあります。その曲名は「Monicas Vals」。日本語に訳すと「モニカのためのワルツ」。
当時まだ無名であったスウェーデンのジャズシンガー、モニカ・ゼタールンドがビル・エヴァンス宛に自作のデモテープを送ったことで実現した夢のコラボレーション作品です。
映画『ストックホルムでワルツを』はそんなモニカ・ゼタールンドが夢の階段を駆け上がった瞬間を描く感動の実話です。
ストックホルムから遠く離れた田舎町に娘と暮らす、シングルマザーのモニカ。彼女はジャズシンガーになることを夢見て日々を送っていた。あるとき彼女の歌を聴いた評論家からニューヨークで歌うチャンスをもらう。
ところがライブは無残な結果となり、あこがれの歌手からも夢をあきらめろと言われる始末。更に追い打ちをかけて、モニカの父も歌手をあきらめて母親業に専念するように言い放つ。それでも夢を諦められないモニカはあるとき母国語のスウェーデン語でジャズを歌うことを思いつく。
こちらが予告トレーラーです。
見どころは本編を彩るスタンダード・ナンバーの数々と、モニカ役を演じるエッダ・マグナソン自身の歌声。彼女は映画公開と併せてブルーノートでライブするほどの実力派!
映画を見る前にモニカ・ゼタールンドの歌を聴いて予習すると、なお一層映画を楽しめると思います。特に前述したビル・エヴァンスとモニカ・ゼタールンドの共作アルバム「Waltz for Debby」は背筋がゾクゾクする名盤です。
監督:ペール・フライ
脚本:ペーター・ビッロ
音楽:ペーター・ノーダール
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11月29日(土)、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー