文庫本の「1000円の壁」なぜ消えた 25年で3割値上げ
文庫本の値上げが止まらない。手に取りやすい価格設定で親しまれてきたが、足元の平均単価は700円を超え、1000円以上も珍しくなくなった。単行本との価格差が詰まる背景には、かつて「文庫落ち」といわれ単行本の廉価版的な扱いだった文庫本の立ち位置の変容がある。
「最近は値付けの会議で『1000円の壁』という言葉を使わなくなった」。海外文学に強みを持つ早川書房(東京・千代田)の千田宏之取締役は話す。以前...
暮らしの身近にある品物、様々なサービスの値段に着目。家計の目線でビジネスや消費の変化に迫ります。