PowerPointでMicrosoftのAI アシスタントツール「Copilot(コパイロット)」を利用すれば、チャットで指示するだけで資料のたたき台の作成・要約・画像の追加などができるようになります。プレゼンテーション・営業用資料を効率的に作成することに役立つでしょう。
なお、PowerPointでCopilotを使うには、有料ライセンスの「Copilot Pro」「Copilot for Microsoft 365」が必要になります。
この記事では、PowerPointでCopilotの使い方・実際に使用した結果をご紹介します。利用料金や導入方法についても解説。
※2024年6月10日編集時点の情報です。アップデートが早い分野のため、サービス内容が変更されている可能性があります。
PowerPointのCopilotの使い方・プロンプトの例
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PowerPointのCopilotの使い方は、まず画面右端の「Copilot ボタン」をクリックして、画面右側にCopilot ウィンドウを開きます。
あとはチャット欄に指示(プロンプト)を入力するだけで使えます。指示はテキストで直接打ち込むだけでなく、表示されているコマンドを選択することでも入力可能。
なお、基本的にCopilotはインターネット上の情報を利用して文章を生成するため、著作権を侵害する可能性があるため注意が必要です。
<プロンプトの例>
・下書きの作成:以下に関するプレゼンテーションを作成する
・スライドの追加:〇〇に関するスライドを追加してください
・画像の作成:〇〇の画像を作成してください
・要約:プレゼンテーションを要約
・整理:このプレゼンテーションを整理する
実際に使ってみた
実際に使ってみた様子をご紹介します。ここでは「SNSマーケティングの重要性を伝える資料」といった方向性のスライドを作成してみます。
・たたき台を作成する方法
まずはたたき台を作成してみます。「以下に関するプレゼンテーションを作成する」と入力してから、作成したいスライドの内容を記載し「送信」を選択すればOK。入力したプロンプトは以下のとおり。
<入力したプロンプト>
以下のプレゼンテーションを作成する
・SNSマーケティングの重要性を伝える
・スライドの枚数は10枚
・各スライドに簡単な説明
出力された結果は以下のとおりです。
▼1ページ目
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▼2ページ目
![](https://cdn.statically.io/img/media.loom-app.com/loom/2024/06/10/76c8383a-127c-4bac-87cb-4333736242c8/original.jpg?w=800)
▼3ページ目
![](https://cdn.statically.io/img/media.loom-app.com/loom/2024/06/10/54ae343f-43a4-47ee-9014-69161ec29a57/original.png?w=800)
なお、デザインを調整したい場合は、画面右上の[デザイナー]を選択すれば、複数の候補から好みのものを選べます。
![](https://cdn.statically.io/img/media.loom-app.com/loom/2024/06/10/42dcc370-4616-4c64-847f-b0d5b8cf2c2a/original.jpg?w=800)
・スライドを追加する方法
次にスライドを追加してみます。
<入力したプロンプト>
4ページ目に「Instagramとは何か」に関するスライドを追加してください。
![](https://cdn.statically.io/img/media.loom-app.com/loom/2024/06/10/bea2477d-3fc6-41f8-9303-5c48f9a8bc89/original.jpg?w=800)
・画像を追加する方法
Copilotでは、「DALL-E 3」という画像生成AIを利用して画像を作成することが可能です。
なお、DALL-Eを提供するOpenAIは、出力した画像の商用利用を可能としています。ただし、新しいサービスのため法解釈も分かれているのが現状です。著作権を侵害する可能性が指摘されていることを留意して慎重に利用する必要があるでしょう。
ここでは、男性がスマホを操作している画像を追加してみます。
<入力したプロンプト>
男性がスマホを操作している画像を追加してください。
▼画像追加前
![](https://cdn.statically.io/img/media.loom-app.com/loom/2024/06/10/8bf4b826-22e0-4c80-9b03-4b7c759268d5/original.jpg?w=800)
▼画像追加後
![](https://cdn.statically.io/img/media.loom-app.com/loom/2024/06/10/669b8b0a-9709-4c9d-afdb-5b30c80cc0fb/original.jpg?w=800)
・「要約」を使用する方法
要約機能を活用資することで、資料全体の概要を把握しやすくなります。
<入力したプロンプト>
このプレゼンテーションを要約する
▼画面右にスライドの概要が表示される
![](https://cdn.statically.io/img/media.loom-app.com/loom/2024/06/10/e5dbca8e-ef5a-4f84-bf7e-4853d48d3f9b/original.jpg?w=800)
・資料を整理する方法
整理コマンドを実行すると、資料の内容がわかりやすくなるように、見出しなどが追加されます。
<入力したプロンプト>
このプレゼンテーションを整理する
▼各項目に見出しが追加され、見やすい資料に
![](https://cdn.statically.io/img/media.loom-app.com/loom/2024/06/10/84c85b18-ad6a-4ec0-bb93-740f3daa20ba/original.jpg?w=800)
▼目次が追加され、全体の概要を把握しやすい状態に改善
![](https://cdn.statically.io/img/media.loom-app.com/loom/2024/06/10/24feac6b-d707-4956-91b0-52b0db438d81/original.jpg?w=800)
PowerPointでCopilotを利用すると、たたき台をつくる手間が省けて便利。
ただし、「1ページ目のスライドを削除してください」といった指示が実行できないなど、融通が効かない点もあります。また、同じ指示を入力して違う結果が表示される場合もあるでしょう。
▼前述したのと同様のプロンプトで「SNSマーケティングの重要性」に関するたたき台を作成したが、異なる内容が出力された
![](https://cdn.statically.io/img/media.loom-app.com/loom/2024/06/10/1308ca84-d9c1-4103-826b-0b10dc0f4f2a/original.png?w=800)
利用料金|プランの種類と違い
対象 | 個人 | 法人 | 個人 |
月額料金 | 3200円 | 4497円 | 無料 |
AIによるWeb検索 | 〇 | 〇 | 〇 |
Microsoft 365 | 〇 | 〇 | × |
Microsoft Teams | × | 〇 | × |
※いずれも日本語でもサポートが提供
PowerPointでCopilotを使うには、「Copilot Pro」「Copilot for Microsoft 365」のいずれかのライセンスが必要になります。
個人向けライセンス「Copilot Pro」があると、PowerPointだけでなく、Word、Excel、Outlook、OneNoteも使用可能。ただし、月額3200円とは別でMicrosoft 365 Personal/Family(月額1490円/2100円)に加入している必要があります。
>>Microsoft 365 Personal/Familyの詳細を見る
法人向けライセンス「Copilot for Microsoft 365」は月額4497円に加えて、以下のいずれかのライセンス料を支払う必要があります。なお、Copilot for Microsoft 365では、Temasの利用もできるようになります。また、iPhone、iOS、Androidのモバイルやタブレット向けのPowerPointが搭載されたCopilot を利用可能。
対象 | 法人 | 法人 | 大企業 | 大企業 |
月額料金(ユーザー/月) | 1874円 | 3298円 | 5059円 | 8208円 |
特徴 | 最大300 人の従業員の ID、アクセス、ユーザー管理を行なえる | Standardより、ウイルスやフィッシング攻撃に対するサイバー脅威防御が強化されている | ユーザー数に制限がない | E3より高度なセキュリティとコンプライアンスの機能を搭載。Power BIを使える |
導入方法
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Copilot Proは、「Microsoft 365 Personal/Family」に加入者が、Microsoftアカウントにログインし、「Copilot Proを入手する」を選択することで導入できます。
Copilot for Microsoft 365は、Microsoft 365 Business Standardなどの該当するライセンスを保持した状態で、Microsoft 管理センターにログインし「Copilot for Microsoft 365」に登録すれば導入できます。
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