楽天モバイルは「最強家族プログラム」を発表した
撮影:石井徹
楽天モバイルは3月7日、同社初の学割「最強青春プログラム」を発表した。
22歳以下の契約者を対象に、プログラム適用後から毎月110円相当の楽天ポイントを還元する。
楽天モバイル��基本プラン「Rakuten最強プラン」は、月3GBまで1078円、3GB〜20GBまで2180円、20GB超は3278円(いずれも税込)で提供されている。
今回の最強青春プログラムを適用することで、実質負担額は968円〜に抑えられる。
楽天モバイル「最強青春プログラム」の適用イメージ。
撮影:石井徹
また、2月に開始した「最強家族プログラム」との併用も可能。ただし、家族プログラムは110円(税込)の割引になるのに対し、今回の青春プログラムは110円相当の楽天ポイント(期間限定)の付与になる点は注意だ。
プログラムの申し込みは3月22日から。22歳以下なら通学の有無は関係なく、すでに楽天モバイルを契約中のユーザーも申し込み後は還元の対象となる。
学割がないと「プラン選びの選択肢に入らない」
家族割の存在が料金プラン選択の一因となっている。
撮影:石井徹
楽天はなぜ、このタイミングで学生向け割引を開始するのか。
同社でサービス企画を統括する中村礼博氏は「(楽天は)『Rakuten最強プラン』1本で提供しているが、『学割・ファミリー割がないことで、プラン選びの選択肢に入らない』というユーザーの声があった」と背景を説明する。
また、「最強青春プログラム」の割引は、通信料金からの値引きではなく、楽天ポイントの還元という形で提供される。
楽天にとってポイントでの還元は、楽天経済圏を活性化させて流通額を増やせるという効果がある。さらに、決算上ではARPU(ユーザーあたりの収益)を毀損しない。
ポイント還元「ずっと適用」をアピール
「最強青春プログラム」は家族割引とも併用できる。
撮影:石井徹
競合他社を見ると、KDDIは「スマホスタート応援割」で1年間月額1650円の割引、ソフトバンクは「ソフトバンクデビュー割」で半年間月額1650円の割引(いずれも税込)を提供している。
それらに比べると最強青春プログラムの「月ごとに110円相当の楽天ポイント付与」は、かなり渋い特典のように思えるが、楽天は「22歳までずっと」適用できる点をアピールする。
発表会のプレゼンテーションでは、5歳でプログラムに加入した人が22歳まで還元を受け続けるという極端な例を提示して、他キャリアのプログラムより還元額が大きいと強調した。
5歳から22歳まで楽天モバイルを契約した場合の料金シミュレーション。
撮影:石井徹
ただし、携帯電話サービスは数年でサービス内容が大きく変わることが珍しくない。料金プランも毎年のように新しいものが出てくる。
それは楽天モバイルにとっても例外ではない。
楽天モバイルの場合は、同社が個人向け商用サービスを開始した2021年時点では、月1GB以下の下限料金は無料だったが、2022年のプランの「アップデート」で、無料枠を廃止した過去がある。
中村氏は「料金プランが変更される可能性は否定できない」としつつ、「(変えるとしても)なるべくお客様が有利になるように配慮したい。現時点では具体的なプラン変更の予定はない」とコメントした。