自衛隊の採用率、過去最低の50% ハラスメント問題など影響か

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田嶋慶彦
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 防衛省は8日、2023年度の自衛官の採用者数について、募集計画の50.8%にとどまり、過去最低になったと発表した。22年度に比べて15.1ポイントの大幅減。同省は少子化のほか、企業との競合などを原因に挙げるが、22年以降の相次ぐハラスメント問題や不祥事が影響している可能性もある。

 同省によると、23年度の自衛官の採用は1万9598人の募集に対し9959人。「採用率」はこれまで最低だった1993年の55.8%を5ポイント下回った。22年末に策定した安全保障関連3文書は「人的基盤の強化」を掲げ、「質の高い人材を必要数確保するため募集能力の一層の強化を図る」とうたうが、自衛隊は約24万7千人の定数に対し実数が約2万人不足している状態だ。

 自衛隊では22年、元自衛官の五ノ井里奈さんが訓練中の性被害を告発。23年6月には、自衛官候補生が訓練中に隊員3人を銃で死傷させるなど、不祥事が相次いでいる。

 五ノ井さんの告発を受け、防…

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