上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0中年の青春を感じる
2024年7月14日に日本でレビュー済み
読み終わった後のこの感覚は、一体何だろう?これまでphaさんという人を知らなかったが、この人の考えに多く共感することができた。自分が歳をとって変化していると思っていたけど、実際には周りが変わるからこそ自分も変わらざるを得ない中年の青春を感じる。
あとがきの最後の言葉が特に印象的だった。「ごまかさずに向き合うべきものと、ある程度ごまかしていくべきもの。その二つがこの世界では入り交じっていてややこしいのだ。」中年になると、ごまかさず向き合うべきものがよりはっきりしてくる。若い頃の無責任さや曖昧さが通用しなくなり、より本質的な問題に向き合わざるを得ない時期に差し掛かる自分との葛藤。
文中にもあった「一生無責任に何も背負わずに生きていたかったのに」という自分と、そうでない自分が中年という第二の青春を召喚している気がする。