上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0新署長は天然系才色兼備!
2024年1月31日に日本でレビュー済み
竜崎が異動後に大森署に赴任した大森署新署長・藍本警視正の実質上のデビュー作。
(初登場は、Kindle限定の「空席 隠蔽捜査シリーズ」だが)
とはいえ、同じ舞台であっても隠蔽捜査とは作風が若干異なる。
物語は貝沼副署長の目線で語られるが、副署長でも戸惑うほどに竜崎前署長のピリっとした雰囲気から、藍本新署長のほんわかぁとした雰囲気を醸し出しながら物語は進んでゆく。
竜崎と藍本、まったく性格も署長としての行動も異なるけれど、ふたりに共通するのは警察官としての現理・原則の遵守だろう。そして、無駄の排除と決断の早さ。
「全責任は、わたしが取ります!(だから、いつもどおりに捜査しなさい)」と言われりゃ、部下もやってやろうってもんですよ!
あぁ、もひとつの共通点が、竜崎も藍本も戸髙刑事を気に入ってるってこと。
ファンとしては、警視庁大森署、神奈川県警の合同捜査ってシチュエーションの話を読んでみたい!
今野先生、どうかよろしくお願いします!
しかし、同じ舞台で登場人物を一人変えただけでまるきり雰囲気が異なる物語ができてしまうのだから、作家の創作力というのはすごい!
今野敏ファンなら、承知であろうが蛇足として、藍本署長はじめ大森署の面々は「カットバック 警視庁FCⅡ」でも活躍していますよ!