上位の肯定的レビュー
5つ星のうち5.0経験豊富な著者とペアプロをしている気分で「脳に収まるコード」を書くための考え方や習慣を学びたい方に、おすすめの一冊
2024年6月16日に日本でレビュー済み
「時間が経ってもコードが複雑にならないようにするにはどうすればいいんだろう?」そんなことを考えながら���この本を開きました。読んでみて、本当に良かったと感じています。単に「脳に収まるコードとはこういうものだ」と結論だけを示すのでなく、具体的なサンプルプロジェクトを通して、アウトサイドインのテスト駆動開発で少しずつコードを書き進めながら著者の考え方を教えてくれます。
「脳に収まるコード」として「7」という明確な基準を示してくれているので、どのようなコードが脳に収まらないのかが理解しやすいのもいいなと思いました。そして、このままでは脳に収まらなくなってしまうコードをどのような観点で「脳に収まるコード」にしていくのか、その際に陥りやすい過ちは何か、その回避方法はどうなるのか、を具体的に示してくれていてとても勉強になりました。ヘックスフラワーのフラクタルアーキテクチャは、視覚的にもイメージしやすかったです。また、悪魔の代弁者によってテストを追加していく流れや、副作用を分離する考え方も非常に面白いなと感じました。
タイトルを見たときはコードの構造に関してだけ書かれているのかなと思っていたのですが、読み進める中でそれだけではないことに気づきました。コードの構造に関してだけ書かれていると思って読むと、少し驚くかもしれません。本書ではコードの構造だけでなく、読みやすいコードを書くための習慣や考え方、そしてそれを維持するためのチーム内での働き方まで幅広く触れられています。
著者の様々な経験をもとにしてつづられている本書は、これまでバラバラに語られていたことが「脳に収まるコード」というテーマでまとめられている点が良いなと思いました。ここで気になった部分を掘り下げていくのもよさそうです。
経験豊富な著者とペアプロをしている気分で「脳に収まるコード」を書くための考え方や習慣を学びたい方に、おすすめの一冊です。