上位の批判的レビュー
5つ星のうち3.0ちょっと残念だが、小学校低学年に言語への興味をひかせる工夫が盛り沢山
2024年6月19日に日本でレビュー済み
大きな文字や例文と見やすいカラー、イラストやルビもうってあり途中は漫画もはさんであり、とても興味をひく読みやすい内容です
小学校低学年にピッタリだと思います
ことわざ 四字熟語 熟語 カテゴリー別の言葉
子供が読みやすい工夫が至る所になされていて素晴らしいと思います
ただ、この監修をなさった先生が本当に日本語をお好きなのかモヤモヤする部分もあちこちにありました。
例えば仲間の言葉として色んな表現の言葉が集められているページで、「好き」を表す言葉の一つとして「ひいき」とあり、例文として「兄ばかりひいきされている」等とありますが、この場合の「ひいき」は「えこひいき」の意味合いが深い表現例文であって「好きかどうかは定かでないが、好き、もしくは弱者への配慮など何らかの理由で不公平に優遇されている様子」であって「好き」のカテゴリーに入れるにはしっくりこない。
「ごひいきの店」や「ひいきすじ」「ひいきにしてもらっている〇〇さん」などという例文の場合なら純粋に好きで愛顧していたり愛用する様子を言うと思うが、この例文だと好きを表現しているとは言い難い。
このようなモヤっとする表現が散見されているので、あくまで子どもにこんな言葉があるんだね、とか、こんな表現の仕方があるよという興味の第一歩としては完璧な本だけど、内容については厳密にいうと甘いと思いました。こういう部分は、やはり辞書の編纂などを生業にされている方の監修が入っているとモヤモヤはないのですが、その点が残念ポイントでした。
子どもに渡すだけで済ませてしまわずに、親子や日本語の好きな大人と子どもが、ディスカッションをしながら、解説付きで読み進めていくツールとしては素晴らしいものであると思います。