上位の批判的レビュー
5つ星のうち3.07割方納得、共感できないことも多々ある
2024年6月7日に日本でレビュー済み
御多分に洩れず、大谷様が読まれてるということで強いメンタルの秘訣を知りたく一気に読みました。
中村天風氏の壮絶な生き方と挑戦、そこから得た哲学、殊に病に侵されてそのことばかりを考えるよりも、今日も生きていることに感謝し、心を強く持てば病なんか無かったことになってしまう(かもしれない)。現に私は……。という件は哲学として素晴らしいと思う。
が、中ほどに、昔からの慣わしや占い、易学なんてくだらない、信じるものは馬鹿者だ、のような記載ががある。そう言った類のものに振り回されるのは確かに愚かかもしれないが、昔の方々の知恵や八百万の神様、暦なんかを頭から否定するのは共感できない。
また、終盤の11章に、『ストライキ調停のために銃弾も恐れずに勇気を持って進んだ、弾丸なんかに当たってたまるかと強い気持ちで行ったら、6発くらっていたが結果無傷だった……』て、どーなの??(苦笑)。全く共感できない。戦争中の大日本帝国万歳みたいな感じ??自身の武勇伝としては勝手だが、だから恐れるな、という教えは単なる時代錯誤では済まされないと思う。
そいえば最初の方に中学生の頃、相手が刃物持ってて差し違えて相手が死んじゃったとかいう件もあったけど、正当防衛とは言え、目の前で自分のせいで人が死んだ(要は殺してしまった)こと、堂々と述べられても……とかいろいろ疑問は残る箇所があった。繰り返しになるが、生き方のヒントとして学びもあるが鵜呑みにはできないし、したくない。